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【FX】MACDの超使える簡単な手法4選【計算式とメリット・デメリットも一緒に徹底解説】

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※記事が想像以上に長くなってしまったため、MACDの組み合わせに関しては別記事で紹介しています。

本記事のポイント
  • MACDの基礎知識を理解
  • MACDの基本的な使い方
  • MACDはこれと組み合わせるべし


最近、FXトレードの口座開設が多くなってきた影響もあり、テクニカル指標の需要が上がっています。

そんな状況の中で、皆さんはMACDという指標はご存じでしょうか?

おそらく「知ってるよ」という方や「そんなのは当たり前、基礎のこと」とお考えの方が多いでしょう。

しかし、計算式や手法、組み合わせるべきなテクニカル指標を具体的に理解している方は少ないのではないのでしょうか?

なので、この記事では改めてMACDについて基礎的な知識から使える手法、組み合わせまでを皆さんにわかりやすく解説していきたいと思います。

では、さっそく見ていきましょう。

 

 

MACDは心強いテクニカル指標

 

まず、MACDはFXトレードでも株式投資でも、はたまたETF投資でもめちゃくちゃ使える指標です。

その理由として

  • わかりやすい
  • 手法が多岐にわたる
  • 組み合わせの幅が広い
などなど・・・

これらの3つの要因が挙げられます。

実際言うともっとあるのですが、今回はこの記事に沿ってこの3つにさせていただきます。

わかりやすいし、手法が豊富で組み合わせやすいとかいいこと尽くめなので、MACDはテクニカル指標の中でも1番と言っていいほど早く学ぶべきなんですね。

ということで前置きはこの辺にしておいて、ここからMACDを具体的に解説していきます。

 

まず、MACDとは?

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※トレーディングビューを使用しています。


MACD(マックディー)は「Moving  Average  Convergence  Divergence」の略称で、移動平均線を応用したテクニカル指標であるため、別名「移動平均収束拡散」または「移動平均収束乖離」とも呼ばれています。

上記の図を見ていただいてもわかる通り、MACDは2本の線で構成されています。

構成は

◎青線・・・MACD
◎オレンジ線・・・シグナル線
◎棒線・・・ヒストグラム

となっています。

そのほかに、天井2.0ラインと大底-2.0ラインがあり、一般的に2.0ラインを超えると買われすぎ、-2.0ラインを超えると売られすぎと判断されることが多いようです。 (これらは一般的にゼロラインと呼ばれています。)

Check!! 今回使ったトレーディングビューでは2.0が軸とされていましたが、天井ラインと大底ラインに関しては使うプラットフォームで違いがあります。数値が違ってても使い方と見方は変わらないので、問題はナシです。

 

 MACDの計算式

  MACD線=12日EMA-26日EMA
  シグナル線=MACDの9日EMA
EMA・・・移動平均線のこと、SMA(単純移動平均線)よりもEMA(指数移動平均線)を使うべき。

上記を見ればMACDの計算式は丸わかりです。

まず、SMAよりもEMAを使うべき理由ですが、これは最近は単純移動平均よりも指数移動平均を使う風潮が高まってきているからです。

とは言っても、SMAもEMAも基本的な使い方は変わりませんので、そこはご安心ください。


次にMACDのパラメーター設定ですが、一般的にMACDは【12 26 9】が使われています。もちろんこれでもいいのですが、これに関してはご自身が使っている他のテクニカル指標に合わせていくのが効果的だと思います。

例えば、移動平均線であれば

移動平均が20EMA・・・MACDも20を使う
移動平均が50EMA・・・MACDも50を使う

という感じです。

Check!!

長期足でチャートを見る際は、MACDをそのまま見た後、数値を半分にしてみて分析するのもアリです。

 例.【12 26 9】→【6 13 5】

なぜこんなことをするのかというと、MACDに限らず他のオシレーターでもそうなのですが、長期足を見るときに数値を半分にすると短期的なより小さな値動きを追えたりします。

あまりよく知られてませんが、超大事なので次からMACDを使う際はぜひとも実用してみてください。

 

 

 MACDのメリット・デメリット

 

さっそくMACDの使い方について解説していきたいのですが、その前にMACDのメリット・デメリットについて改めて確認していきましょう。

  MACDのメリット

  • トレンドフォローしやすい
  • 単純なのでわかりやすい
  • 手法が多岐にわたる 
  • いろんな人が使っている

ということで、これらが主なMACDのメリットですね。

まず、MACDの最大のメリットとしてトレンドフォローしやすいがあります。トレンドフォローとはいわゆる順張りのことで、後で紹介しますが、MACDゴールデンクロスデッドクロス、50ラインなど順張りに強い要素が盛りだくさんなんです。

さらに、いろんな人が使っているというメリットもかなり重要なポイントです。
一見、いろんな人が使っていると言うと、もう世間的に知られているから使えないという解釈に陥る方も多いでしょう。しかしそれは違います。

逆に考えるといろんな人が使っているからMACDの売買ポイントでチャートが動きやすいととらえることもできるからです。


  MACDのデメリット

  • レンジ相場に弱い
  • ダマシに弱い

上記2つがMACDのデメリットになります。

メリットと同様に解説していくと、まずMACDの最大のデメリットとしてレンジ相場に弱いがあります。

MACDはゴールデン・デッドクロスなどの分析方法があり、トレンドフォローには強いのですが、そのトレンドフォロー要素の強さからレンジ相場にはめっぽう弱い指標になります。

さらに、MACDはダマシにも歯が立ちません。

ここで言うダマシとは

  • ラインブレイクなどの急激な値動き
  • 経済指標
  • 要人発言
などなど・・・

 のことを言います。

 

 MACDの使い方

 

それでは、MACDの使い方を解説していきたいと思います。

まず、MACDの基本的な使い方は

  1. ゴールデンクロスデッドクロス
  2. ダイバージェンス・リバーサル
  3. 50ラインで順張り

の3つがあります。

1つずつ見ていきましょう。

 

1.ゴールデンクロスデッドクロス

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※ トレーディングビューを使用しています。

まず、上記のチャートをご覧ください。

ドル円の日足チャートの一定期間のゴールデンクロスデッドクロスをまとめています。赤矢印がデッドクロス、緑矢印がゴールデンクロスですね。

まず、緑矢印のゴールデンクロスはトレンドが転換して、これからチャートが上昇する可能性が高くなっていることを表します。

一方で、赤矢印のデッドクロスはトレンドが転換して、これからチャートが下降する可能性が高くなっていることを表します。

そして、ゴールデン・デッドクロスの判断ポイントは以下の通りになります。

 

  ゴールデン・デッドクロスの判断ポイント


青色の線が赤色を上に抜けたら買い、逆は売りというようにこの指標はとても分かりやすいのが特徴ですね。これであればトレード慣れしてなくても大丈夫です。

しかし、これだけの判断材料ではあまりにも売買の根拠が薄すぎるので、この判断方法を使う際はMACDのダブルボトム・ダブルトップから判断する方法も一緒に併用したほうがいいでしょう。

  ダブルトップ・ダブルボトム

これに関しては、ゴールデン・デッドクロスの図をもう一度ご覧ください。黄色の枠がありますが、これがダブルトップになります。

賢い皆様ならもうお判りでしょうが、これの逆がダブルボトムということになります。

考え方は、ダブルトップのネックラインを抜けたら売りシグナル、ダブルボトムであれば逆に買いシグナルということになります。実際の価格チャート上に存在するダブルトップ・ダブルボトムと考え方は変わりませんので問題ナシです。


そして、具体的な使い方として、先ほども言及した「ゴールデンクロスデッドクロス」と「ダブルボトム・ダブルトップ」を組み合わせる手法があります。

  この手法の判断ポイント


トレンドフォローのクロスとトップ・ボトムを組み合わせることによって、さらに順張りの精度が上がるというわけです。

Check!! 実は使えるヒストグラム
ヒストグラムとは、MACD上に存在している赤と青の棒状の線のことで、赤線の長さが買いの強さ、青線の長さが売りの強さを示しています。MACDは順張りしてナンボですから、これに関しても最大限活用していきましょう。

 

2.ダイバージェンスとリバーサル

さて、ここまではゴールデンクロスデッドクロスMACDのボトムという比較的メジャーとされる分析方法を見てきましたが、打って変わってここからはダイバージェンスとリバーサルというMACDでは少々マイナーな分析方法を紹介していきます。

マイナーと言っても超大事な分析方法であることは変わりないので、しっかり見落とさずに見ていきましょう。

 

  ダイバージェンス

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※トレーディングビューを使用しています。

ダイバージェンスはチャートとMACDの乖離を見つけて、トレンドの逆行をとらえる分析方法で、トレンドが弱まっていることを知らせてくれる指標になります。

トレンドの急激な動きにより形成されるとされていて、頻繁にできるわけではなくまれに出現する指標です。

通常、チャートが上昇・下落するとMACDも同じように動きますが、ダイバージェンスが起こる際は、チャートが上昇・下落するとMACDが逆行するという逆転現象が起こります。

つまり、この指標は逆張りに適しているということですね。

さらに、上記の図を見てもよくわかると思います。この場合は、下落のダイバージェンスで、しっかりその後、下落していることがわかりますね。

ついでに、この逆は上昇のダイバージェンスということになります。


  MACDダイバージェンスの見方

MACDダイバージェンスの見方はこの2種類があります。

  • チャートが切り下げているのに対して、オシレーターが切り上げている→この後トレンドが上向きになることを示唆する。
  • チャートが切り上げているのに対して、オシレーターが切り下げている→この後トレンドが下向きになることを示唆する。

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上のパターンはトレンドが強気になる前兆になります。発見したときは売りを損切る、トレンド転換を見越して買いを入れるなどの取引法があります。

一方で、下のパターンはトレンドが弱気になる前兆になります。発見したときは買いを損切る、売りを入れるなどの取引法があります。

 

  ダイバージェンス・インジケーターと一緒に使う

ダイバージェンスを分析する際は、「ダイバージェンス・インジケーター」というテクニカル指標をMACDと一緒に使うことをお勧めします。

この指標はダイバージェンス

♦  下降を示唆→Bear
♠  上昇を示唆→Bull

というように簡単に表してくれます。

ダイバージェンス見つけにくいというデメリットを解消してくれる優良ツールなので、皆さんもぜひ使ってみてください。

ぼくもこの指標に助けられましたので。

 

  リバーサル

次にリバーサルを解説していきます。

リバーサルは先ほど紹介したダイバージェンスとは違って、トレンドの継続を示す指標になります。

つまり、順張りに適した指標だということがわかります。

この指標のポイントは、チャートがトレンド形成しているときにMACDが逆行するという特徴になります。

上記チャートを見てもその特徴はよくわかりますね。

ついでに、上記のチャートのリバーサルは、

 

 

  リバーサルの見方

リバーサルには以下の2種類の見方があります。

  • 上昇トレンドが形成していて、なおかつMACDが逆行している→その後、上昇トレンドが継続することを表している。
  • 下降トレンドが形成していて、なおかつMACDが逆行している→その後、下降トレンドが継続することを表している。

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上のパターンが現れると、上昇トレンドが加速する傾向にあります。トレンドに乗って順張りするか、損失が大きくなる前に売りを損切りしましょう。

下のパターンが現れると、下降トレンドが加速する傾向にあります。トレンドに乗って順張りするか、損失が大きくなる前に買いを損切りしましょう。

Check!! リバーサルは信頼大、でもダイバージェンスは?
ダイバージェンスとリバーサルは、どちらも判断するには優れている指標です。しかし、ダイバージェンスに関してはリバーサルよりも信頼度が若干劣ります。この指標だけを盲信するのではなく、他の指標にも気を配って取引を進めましょう。

 

3.50ラインで順張り

最後の手法として50ラインで順張りする方法を紹介していきたいと思います。

この手法は、MACDが50を超えると順張りのトレンド形成が加速するという性質を利用して、50ラインを上抜けしたら買い、下抜けしたら売るという方法になります。


おそらく、皆さんはここで「ちょっと単純すぎやしないか?」と考えたかもしれません。

しかし、この「MACDが50を超えると順張りが加速する」という事実が意外と考慮されていないんです。

ということで、今回は基本的な指標に上げさせていただきました。

 

 MACDの応用手法とは?

 ここまでMACDの基本的な使い方を見てきましたが、ここからは「MACDにラインを引く」という使い方について解説していきます。

応用なんて言うから「ムズイ手法なんだ」と思った方もいるでしょうが、実際そこまで難しくありません。

皆さんにもわかりやすく解説していきます。

 

MACDにラインを引く

MACDにラインを引く」という手法はその名の通り、MACDにトレンドライン・水平線を引くという指標です。

  トレンド・水平線ラインの例:ドル円チャート使用

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この手法は上記の図のように、MACD上にトレンドラインもしくは水平線ラインを引いて、ラインを抜けたときの順張り、ラインを反発したときの逆張りを狙う手法になります。

 

上図はトレンドラインのブレイクを狙った方法で、ラインをブレイクしてからトレンドが上昇から下降に変わったことが顕著にわかるかと思います。

一方で、下図は水平線による反発を狙った方法で、MACD上で何度も反発されているラインに価格が何度も反発されていることがわかります。

指標の見方としては

  • トレンドライン→ブレイクで順張り、反発で逆張り
  •  水平線→同様にブレイクで順張り、反発で逆張り

の2パターンがあります。

最初に、難しくないといった理由がよくわかりますね。😊

POINT
MACDのラインを引く際は、少なくとも3~4回は反発されているポイントにしましょう。もちろん反発されていればいるほどいいのですが、少なくともこれぐらいは必要です。

 

  MACDのライン手法のメリット

「ライン手法はよくわかったが、この手法のメリットは何なんなの?」

このような疑問を抱いた方は少なくないでしょう。
もちろん「それはない。」なんてことはなく、ラインをMACDに引くメリットはあります。

それは、よりラインが可視化されることです。

これに関しては、上記の水平線の図を見ればすぐにわかることなのですが、チャート上のラインとMACDのライン、どちらがチャート上の上昇トレンドにうまく反応できているでしょうか?

これは言うまでもなく、MACDのラインのほうです。

特にチャート後半のコロナショック回復期の上昇の反発は、チャート上の水平線であればうまく掴めなかったでしょう。

一方で、MACDであれば、ぴったりサポートラインとして反発を掴めていることがわかります。

 

つまり、MACDのほうがチャート上のラインよりも細かい動きを掴めることがわかるんですね。

 

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良ければ一緒にどうぞ。

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では、今回はこの記事を見ていただきありがとうございました。