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【金の本質】金と相関関係になる資産って何だろう?【超わかりやすく解説!!】

 

皆さん、こんにちは♪


本記事では

・金の本質

・金と相関しやすい資産

・金と逆相関しやすい資産


この3つについて取り上げていきます!!


まずは金の本質を掴むべし!!

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金の相関関係を理解するためにはまず金の本質を理解しなければなりません。

 

そもそも金の特徴を知らなければ価格がどのように決定するのかが分かりませんからね。

 

理解すべき金の本質

高い生産コスト

リスク資産としての金

 

1.高い生産コスト

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まず金は他の鉱物・商品とは違う生産コストを持っています。

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出典:U.S.Geological Survey - Mineral Commodity Summaries 単位:トン

少々見にくいかもしれませんが、これが各国金の採掘量推移のグラフです。

 

これを見ても分かる通り、2005年当初は南アフリカの採掘量が最大でしたが、徐々に下がり始めて現在は中国やオーストラリアがもっとも多くの金を採掘しています。

 

そしてここから皆さんに読み取って欲しいのは採掘量ではなく金の採掘コストになります。

 

つまり、当初もっとも多くの金を生産していた南アフリカは地表近くにある金をすでに多く取ってしまったためにさらに採掘するにはより深く掘ることのできる掘削機が必要なのでコストは自ずと上がる、

 

一方、中国やオーストラリアは比較的地表から近くに金が残っているためコストのかからない露天掘りで掘っていけるということなんです。

 

ややこしいかもしれませんが、結局ここで一番言いたかったのは金は掘れる量がある程度決まっており、掘り過ぎると自ずとコストが増していく。

 

つまり、量が増えすぎないのである程度価格が安定しているということを理解して欲しかったのです。

 

2.リスク資産としての金

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金は価格が安定しているということを言いましたが、そもそも金自体に安定性があることも説明しておかなければなりません。

 

金というのは無論何百年も前から存在する資産なのですが、その希少性から基本的に価格が大暴落したことがありません。

 

ですから金は世界が不安に満ちた時(経済危機や戦争など)にはリスク資産として買われます。

 

つまり、金と相関が強い投資先がわかれば金だけでなくその他資産にも分散投資できるので有益だということです。

 

じゃあ金と相関するものって?

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株価

商品先物

恐怖指数

金融緩和

財政出動

 

主に相関するものとしては以上の通りです。(小さいものをあげるとキリがないので今回は省きます)

 

多いですが、金の本質をすでに掴んだ皆さんなら必ず理解できます。

 

1つずつ丁寧に見ていきましょう。

 

1.株価

まず金の本質はリスク資産ということは説明しました。

 

つまり、市場が楽観的(リスクオン)な時に買われる株価には相関しないのではないかと思われるかもしれません。

 

しかし、近年の各国中央銀行による金融緩和(札を刷る)が行われており、じゃぶじゃぶになったマネーが株価・金両方に流れている現状があります。

 

結果として株価と金が同時に上がるなんてことはザラにあります。

 

なので、株価が上がっているから金を買ったり金が下がったから株価を買ったりするのは全く合理的ではありません。

 

あくまでも株価と金は別個で考えましょう。

 

 

商品先物

商品先物は金と同様にモノなので、相関は非常に高いことが多いです。

 

モノは全体的にインフレからくる物価上昇に影響されるので商品先物と金の相関関係も自ずと高くなるということですね。

 

具体例:CRB商品指数と金の相関係数(上:金チャート、下:相関関係)

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※CRB指数・・・世界中の商品価格を平均した指数、商品全体の動きが分かる

相関係数・・・上向きの山が多ければ強い相関、少なければ弱い相関(逆相関)

 

恐怖指数

この指数は市場の恐怖を数値化したものです。ただのデータだと思われがちですが、僕ら個人でもしっかり売買できます。

 

市場が恐怖した時に上がる、つまり言うまでもなくリスク資産の金と相関するわけです。

 

ただのデータだと思われがちですが、僕ら個人でもしっかり売買できるので、市場がリスクオフになった時に金と恐怖指数で資産を分散させるのもアリかもしれません。

 

金融緩和

さて、資産との相関関係を解説してきましたがここからはより重要、いやものすごく重要な金融緩和との相関について解説していきます。

 

先ほども触れましたが金融緩和とはそれぞれ各国の中央銀行が物価を安定させるために行う利下げ政策です。

 

具体的に言うと以下の2つになります。

1.金利下げ

2.量的緩和

 

端的に言うと1が銀行に貸し出す金利を下げる、2が銀行が持つ国債を買い上げて大量にマネーを供給する政策になります。

 

簡単に言えばお金を市場へ大量に供給するということです。

 

この政策で景気がどうなるかはさておき、大量にお金を出すことで株価・商品・ビットコイン、もちろん金にも大量のお金が流入するので価格は軒並み上昇します。

 

先ほど言った株価・金が相関しがちになっているという理論は世界中でこの金融緩和がものすごい勢いで行われていることで成り立っています。

 

財政出動

金融緩和ときたら政府の財政出動も忘れることはできません。

 

政府の財政出動は国民消費を直接的に刺激するので必然的にインフレが起こります。

 

もちろん財政出動の規模にもよります。しかし現在の世界経済の規模感では1度するとなるとかなり大きな出動になることが多いです。

 

1度行われるとほぼ確実にインフレヘッジとしての金が買われます。

 

金融緩和と同様に絶対に見逃さないようにしましょう。

 

財政出動・金融緩和の具体例:アメリカの2020年度財政出動とチャート

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出典:トレーディングビュー(2020年度金チャート)

 

 

一方で逆相関になるものは?

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株価

為替(金利)

金融引き締め

緊縮財政

ビットコイン

 

これらが主に金と逆相関するものです。

みなさんは金チャートとの相関関係について理解しましたが、金と逆相関するものも理解しなければ完全に理解できたとは言えません。

 

見ていきましょう。

 

1.株価

『え、株価と相関するんじゃないの?』

こう思った人も多いでしょうが、政府支出や金融緩和の際以外は基本的に株価と金は逆相関関係となります。

 

金の本質を理解した皆さんならもう分かると思いますが金はあくまでもリスク資産です。

 

つまり、景気が良い時に上がる株価とは普通逆相関になるわけです。

 

マネーが溢れてる時は相関関係、通常時は逆相関関係。

 

もちろん細かく言うと違う時もあるのですが、基本的にはこれで間違いありません。

 

ですが、最近は政府や中銀の度重なる緩和体制により相関することが多くなっています。

 

金と株価は逆相関という浸透した事実を疑わずに取引をすることは控えた方がいいかもしれません。

 

2.為替(金利)

通貨と金はとても強い逆相関関係になります。基本的にこの法則が崩れることは長期足ではありません。

 

これは通貨と金の価値の決まり方にあります。

 

まず通貨は市場の金利が上がった時に買われることになります。

 

金利が上がるというのは

輸入が増えたとき

中銀が利上げしたとき

政府が国債発行したとき

景気が良くなって資金需要が増えたとき

などに起こります。

 

つまり、国内の需要が高くなる(インフレ)時に起こります。

 

一方で金は市場が恐怖した時、つまり景気が悪くなり、需要が落ち込んだ時に買われるリスク資産です。

 

よって金と通貨が逆相関することは本質的に必然であるということになります。

 

とは言っても短期足では確実そうなるということはなく、リスク通貨(円、スイスフランなど)などとはむしろ強い相関関係にあるので注意しましょう。

 

金融引き締め・緊縮財政

これは相関関係を説明した時と真逆です。

 

金融緩和・財政出動はお金を大量に供給する一方、金融引き締め・緊縮財政はお金を市場から吸い取っていく政策になります。

 

お金の価値が上がるので物価が下がることになり、結果として金の価格も下がることになります。

 

しかし、ここで注意すべきなのが物価と価格の違いです。

 

物価と価格の違い

物価・・・市場全体の物の価値の平均

価格・・・そのモノ単体の価値

 

なので、インフレ率が上がっているのに金が下がっている、またその逆もあるのでこの法則だけで予測をしないように注意しましょう。

 

 

金の相関・逆相関がわかった上でどうするべきか?

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皆さんは今回で金の本質に加えて、金に相関・逆相関する資産を勉強してきました。

 

しかし、覚えて終わりにしてはこの記事を読んだ意味がありません。

 

相関・逆相関がわかったということは金と同時に何を保有すればリスクヘッジになるのか、どういう時に金を保有すればより利益を確保していけるのか

 

これがより明確になったはずです。

 

特に最近は政府や中銀の政策により金を保有する優位性がかなり上がってきています。

 

その優位性を利益にすべく、今回覚えたことを糧にして自分で考えて取引していきましょう。

 

今回はここで終わりです。

 

では皆さん、また!!