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【GOLD】ウクライナ侵攻で金が上がったあたりまえの理由【今後のシナリオを完全予想】

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『今後ウクライナ情勢はどう動くのか?』

『金価格が上がってるけどこれってなんで?』

『これから経済はどう動くのか?』

本記事ではこれらの疑問をわかりやすく端的に解説していきます。

 

ロシアによる侵攻で戸惑っている方もいるでしょうが、混乱するとまともにシナリオを立てることも出来なくなります。

 

本記事がその助けになると思います。今こそいつも以上に冷静にチャートに向かい合っていきましょう。

 

ではさっそく解説していきます。

 

そもそも金価格がなぜウクライナ侵攻で金が上昇するのか?

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  1. リスク資産だから
  2. インフレだから
  3. 金の埋蔵比

 

1.リスク資産だから

金が今上昇している理由として金がリスク資産というのがあります。

 

金は数百年も前から価格が大きく暴落したことがなく、数が限られているので有事の際にマネーが流れ込むようになっています。

 

まさに現在のロシアのウクライナ侵攻による経済不安で金価格は大きく上昇しているということになりますね。

 

2.インフレだから

ウクライナ侵攻に目が行きがちですが、そもそもインフレ不安であることも忘れてはなりません。

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現在の米インフレ率は約7.5%に達しており40年ぶりの高推移をしています。

 

そして、このインフレ率が表しているのは今がものすごい需要過多だということです。

 

この状況では、ものすごい勢いでモノの価値が上がります。特に数が限られている金の上昇圧力は計り知れません。

 

実際、金は世界に総量19万トンしかなく、これはプール4杯分に相当します。鉄が年間18億4000万トン生産されていますから、かなり少ないということです。

 

さらに、金は年間の生産量が限られているので、これから追いついてくる供給により大きく下落する可能性も低いんです。(金の年間生産量は3000トン:総量に対して1.5〜1.7%しかない)

 

3.金の埋蔵比

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出典:U.S.Geological Survey - Mineral Commodity Summaries 単位:トン

 

この円グラフを見てもわかる通り、金の年間生産量のうち1割はロシアが生産しています。

 

つまり、『もし、ロシアのウクライナ侵攻による経済不安の煽りでロシアの金の生産量が下がったら?』という不安が市場に広がっているので、金が買われやすくなっていると見ることができます。

 

今後の金チャートの5つのポイント

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3月に予定されている利上げ

1700〜1960ドルのレンジ幅

3月のOPEC原油供給量

株価の動向

恐怖指数の動向

 

3月に予定されている利上げ|★★★★☆

3月にFED(米中銀)は0.5%の利上げを予定しています。

 

FEDの利上げによる影響

為替相場の上昇

インフレの減退

株価下落の安定

コモディティ指数の下落

 

つまり、ウクライナ侵攻によるリスクオフでの金価格上昇は一旦収まるということです。お金の価値が上がるので、モノの価値が下がるということですね。

 

ついでに、FEDは2022年3月26日の午前3時に利上げを予定しています。注目しておきましょう。

 

こちらにFEDのホームページを貼っておきます。英語ですが、英訳サイトなどを使って頑張って訳しましょう。

https://www.federalreserve.gov/

 

1700〜1960ドルのレンジ幅|★★★★☆

ファンダメンタルときたら次はテクニカルです。金チャートについて解説していきます。

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(引用:トレーディングビュー金チャート)

 

このチャートは現在の金チャートの週足ですが、1960〜1680ドルラインがかなり意識されていることが見て取れると思います。

 

ウクライナ侵攻の強い上昇圧力を抑えた1960ドルラインはかなり強いと言えますし、21年の強い下落を2回抑えた1680ドルラインもそれと同等レベルに強固なラインと言えるでしょう。

 

そして、このチャートでは見にくいですが、ウクライナ本格侵攻の際に1960ドルにタッチした価格は、その後長い上髭をつけて下落しています。

 

つまり、21年通りのレンジで価格が動いていくとすれば、次に金価格が目指すのは1680ドルになるので、この短期的な下落は続いていくと見ることができます。

 

3月のOPEC原油供給量|★★☆☆☆

皆さんは『金の話しでなぜ原油が出てくるのか?』と皆さんはお思いになったと思います。

しかし、金の話をする時に原油価格を考えるのはものすごく大事なんです。

なぜなら、原油関連商品が世界のコモディティの60%を占めているからです。

つまり、原油が動けば金価格にもある程度反映されると言えます。だから大事なんです。

 

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKBN2K71EW%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D

ロイター通信より(2月2日記事)

 

この記事の通り、OPEC+は3月の原油増産を見送りました。具体的な生産量としては40万バレルだそうです。

 

つまり、現在の原油の価格は生産量に影響されないと言えます。増やすことも減らしもしないので変わらないということです。

 

一見、役に立たない情報かと思われがちですが、生産量に価格があまひ影響されないと言い切れるのはかなり有利となります。

 

価格動向のファクターを絞れますからね。

 

株価の動向

現在の市場は金利高傾向なので、株価と金の逆相関が強くなりつつあると言えます。

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(上:ダウ指数/下:金との相関係数)

 

これを見てもわかる通り、22年当初から急激に株価と金の本来の逆相関が戻っていていると言えるでしょう。下の相関係数が急落しています。

 

つまり、これから株価が上昇すれば金は下落するだろうと言えます。

 

そして、重要なのは現在2022年2月25日にロシアがウクライナとの停戦準備に入ったということです。

 

もし、これで本当に停戦になれば、株価は上昇して金は下落するでしょう。

 

短期的な株価の動きとウクライナ侵攻の停戦はマジで要チェックです。

 

恐怖指数の動向

恐怖指数とは?

市場に広がっている投資家の恐怖を指数化したもの、上がればリスクオフだと見ることができる。

 

これに関しても認識は株価と同じようなものです。

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ウクライナ侵攻に伴うリスク需要で、恐怖指数とともに金価格は上昇傾向になっていましたが、その恐怖指数が下落に転じたということは金も下がっていく可能性が高いことを示唆しています。

 

株価との関係ももちろん、恐怖指数との逆相関も注目しておきましょう。

 

全体的なまとめ

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今回の5つの論理的な分析を考慮すると、これから金は短期的な下落に入っていくと予想できます。

 

ただし、相場に確実はありません。

最終的にはご自分で判断していただきたいのです。なので、見たものをそのまま飲み込むのではなく、本記事はあくまでも1つの提案として受け入れていただくようお願いいたします。

 

この記事はここまでです。

では皆さん、また!!