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【マジで大事】これから原油が値下がりするまっとうな理由【3つの根拠で徹底解説!!】

 

本記事では、なぜ原油が値下がりする危険性があるのかということに注目していきます。

 

インフレ、ウクライナ侵攻、上がり続けるチャートなど、一見原油が下がる根拠なんてどこにもないように思えます。

 

しかし、そういうときこそ、まさに下落するかもしれない根拠を探すべきなのです。

ブルームバーグや日経などでは、「原油が130ドルに達する」とか「原油が上がり続ける可能性が高い」など原油が値下がりすることにフォーカスしている記事は1つも見当たりません。

 

誰も仕込んでいないときに仕込んでいくのが投資家の役割と言っても過言ではないですから、今回の記事では原油が値下がりする危険性について、解説していこうと思います。

 

では、さっそく見ていきましょう。

 

 

これから原油が値下がりする5つの理由

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1.3〜4月に予定されるテーパリング|★★★★★

ご存知の通り、現在の世界はものすごい値までインフレ率が上昇しています。(つまり、需要超過だということですね。)

 

例えば、アメリカのインフレ率は約7.5%と、80年代ばりのものすごい値まで上昇しています。

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(引用:trading economic:米インフレ率推移)

 

なので、世界中の中銀は積極的な利上げを宣言しており、3月には早速、アメリカのFED(連邦準備制度)が現在の0.25%から0.75%まで金利を上げることが決定しています。

 

今後のスケジュールとして22年には、最低でも3回の利上げが予定されており、緩和体制から打って変わって、FEDの利上げ中心の政策へと進路転換していく意向が見て取れるでしょう。

 

さらに、FEDの役員のうちほぼ全員が今後の利上げ基調を変えることはないと考えており、20年初めから今まで続いてきた量的緩和も3月に予定通り終えることは間違い無いでしょう。

 

そして、金利を積極的に引き上げるということは、お金の価値を上げてモノの価値を下げるということなので、原油もその煽りを受けて下落するということですね。

 

もし、このシナリオどおりにことが進めば、利上げが長期化するということなので、原油の価格下落も長期化すると読むことができるということです。

 

2.民間金利の上昇|★★★★★

中銀だけでなく、インフレによる資金需要により、民間金利も着実に上昇を始めています。

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(引用:楽天証券/上アメリカ・下日本)

 

これが現在の米・日それぞれの10年国債金利率ですが、インフレと同様にかなりの勢いで上昇を始めているのが目に見えてわかると思います。

 

EU諸国やオーストラリアなども同じような金利推移をしているので、今後の中銀の利上げと合わせて、世界的に上昇傾向となることが容易に想像できます。

 

3.ウクライナ侵攻の停戦orキエフ陥落|★★★☆☆

2022年2月27日現在は、まだロシアとウクライナが停戦、もしくはウクライナが陥落してはいません。

 

しかし、ロシア軍はウクライナ首都キエフに現在進行形で侵攻しており、残念なことですが他の大国が派兵でもしない限り時間の問題であることは間違いありません。

 

しかし、チャートと向かい合っている我々は物思いに浸っている暇はありません。論理的に分析をしていきましょう。

 

現在、原油が高騰している要因として、大口産油国であるロシア・ウクライナが戦闘状態に入ったことで、原油供給が遅れるのではないかという見方が市場を支配しているというのがあります。

 

ただし、それはあくまでも『戦闘状態』であるから生まれる考えであって、この緊張が解かれることになれば、市場は安心感から原油の価値をショートに見積もるでしょう。

 

つまり、原油の価値が下がると言える論理的な証拠になるというわけです。

 

OPEC+の供給拡大|★★★☆☆

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-02/R6OH1GT0G1KX01

(2月2日/ブルームバーグ)

 

このブルームバーグの記事でもある通り、OPEC+は日量40万バレルの増産を維持すると決定しました。

 

増産し続けるということは、まさに原油の総量を増やすということなので、その価値は下がります。

 

たしかに、この記事にもある通り、見込まれていた増産は達成できない見通しですが、先ほど説明したように3〜4月にかけて各中銀は積極的な利上げを宣言しています。

 

さらに、ウクライナ侵攻が徐々に収束していくと考えれば、増産に否定的なロシアも利上げに合わせて原油生産量を緩和してくるかもしれません。

 

そうなれば、原油の下落率は高まりを見せ始めることになるでしょう

 

 

5.月足レベルの抵抗線|★★★★☆

ファンダメンタルの次はテクニカルです。

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(引用:トレーディングビュー:原油チャート)

 

このチャートを見てください。

2010年のEUソブリン危機から4年続いた原油高の際に反発しつづけた抵抗線に現価格がぶち当たっています。

 

さらに、多少見えにくいかもしれませんが、ウクライナ侵攻時の価格から月足レベルでの長い上髭が出ています。

 

月足チャート上での長い上髭は、強い反発を示すので、今後下落に走るのではないかという観測が高いということです。

 

ファンダも大事かもですが、テクニカルへの思考を放棄するのは残念な選択なので、ニュースだけでなく、テクニカルにも気を配るよう気をつけましょう。

 

原油を売買するときの注意点

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原油を利用して、機会に投じることは非常にまっとうであるとは思います。

 

しかし、原油を取引するときの注意点として、価格の乱高下が激しいということはおさえておいたほうがいいでしょう。

 

原油は常に取引が行われているので流動性がものすごく高いのです。なので、原油を取引するときは取引量を少なくする、もしくは損切り幅を狭くすることで対処しましょう。

 

一応、原油の1ロット当たりの原油量と維持率の計算式例をここに書いておきます。

  • 原油1ロットあたり・・・100バレル(つまり、0.1ロットは10バレル)
  • 1ロットあたりの証拠金維持率・・・100万円(口座残高)÷必要証拠金[10000円]=100ドル←原油価格が100ドル動けば強制ロスカットという意味。

ついでに、利益・損失計算の方法も覚えておきましょう。

  • 100バレル[1ロット]×10ドル[利益/損失幅]×100[ドル円レート]=10万円

FXや金取引、コモディティなど、基本的に維持率は「口座資金÷必要証拠金」という計算式、利益・損失計算は「ロット×利益幅×100」で証拠金維持率は求めることが出来ます。ぜひ、この機会に覚えておいてください!!

 

全体的なまとめ

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ファンダとテクニカルの両方からアプローチした5つの分析によると、これから原油価格は下げトレンドに入ることが容易に予想できるでしょう。

 

しかし、皆さんは本記事に書かれていることを丸呑みするのではなく、自分で考え抜いて決断を下してほしいのです。

 

『あの人が買ったから』や『ツイッターに載ってた』とかの全く論理的な証拠を持たない判断は非常に危険です。

 

本記事に関しても、出来るだけ論理的な分析をお届けしてるつもりですが、この情報が間違っている可能性もないことはありません。

 

なので、最終的には皆さん自身で判断して、投資決定をしてみてください。

 

本記事はここまでです。

 

では皆さん、また!!